地中に埋設されている雑排水管が漏水しており、取替え修理した事例です。
名古屋市千種区I様より階段下から水が出てくるので一度見てほしいとの相談がありました。
早速現地にて状況確認させていただきました。
水が一番下の階段下のすきまからちょろちょろと出ていました。玄関は上の段の奥にあり、その近くに雑排水マス(台所、風呂、洗面所等の雑排水)があり、そこに水を流すと勢いよく下から出てきました。(上段右図)
雑排水管の漏水と断定でき、道路際のマス内の雑排水管からみると深く埋設されていました。水の出る量からして完全に管が外れている感じで、水道管と違い排水管は圧力がないので上に吹き上がることはまずありません。
よって結論として、水が出ている近辺が漏水個所ではなく、漏水の勢いからすると階段の上のほうで漏水していると推察しました。
玄関の横の雑排水マスの様子です。このマスに水を流すと下からよく出てきました。赤矢印管が建物からの雑排水管です。ビニル管ではなく、土管でした。青矢印の方向が水下方向です。
このマスから道路際のマスまでにはマスがひとつもなく、このマスで防臭(道路本管下水管等のにおいが排水管を通って建物内に侵入するのを防ぐこと)していないと、建物内浴室が古いタイプの排水口なのでまともににおいが上がるはずです。
I様にお聞きししましたら、確かに浴室で臭いことが頻繁にあるとのことでした。昔の土管配管ですからマスにて防臭するのが困難ですから致し方なかったと思われます。また、以前道路際にてこの雑排水管に木の根っこが入り(土管は根がよく入り詰まります)詰まり、その箇所だけビニル管に替えた修理をしたそうです。
状況を箇条書きにしますと、
・漏水個所を断定することは困難であり、ましてや土管ですと今後各所で漏水しやすいし、根っこも入りやすい。
・土管ですと防臭ができないので、今後も臭いにおいに我慢しなくてはならない。
・修理予算も考慮しなければならない。
はつり機にて既設階段横コンクリートを一部撤去し、配管掘りをしました。掘削機械を搬入することは困難にて手掘りとなり、粘土土で、ガス管・水道管がありなかなか大変な作業となりました。
掘るのに1日がかりで、夜お施主様が歩行できるよう ベニアにて養生しました。
掘削完了翌日ビニル排水管工事施工しました。既設雑排水マスのそばに防臭マスを設置して、臭気が上がらないようにしました。(下段左図 1本のパイプが水面の中に入っていますので、水たまりにより臭気・虫が上がらない構造)
上左図赤矢印が既設土管とビニル管です。接続が大変でしたがうまくつなげました。
配管完工後、現場打ちコンクリートにて各所土間を復旧しました。
I様は漏水よりも浴室内に臭いが上がらなくなったと本当に喜んでいました。今までよくリフォームしていたのに、だれひとり助言してくれずこういうものだとあきらめていたそうです。
私共が助言したことにより、費用の出費が出ますが今まで頑張ってこられたI様にこれから快適な生活をしていただきたいとの思いからあえて言わせていただきました。
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