名古屋リフォーム修理工房ひめけん

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広い物入れ内の壁からつたう雨漏りの修理


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半1階に広い物入れがある住宅の壁からつたう雨漏りを修理した工事事例です。


名古屋市O様よりHPを見ての問い合わせがありました。

「1階に広い物入れがあり、横殴りの雨が降ると壁から雨漏りして床がべたべたとなり、何とかならぬものか、一度見てほしい」との内容でした。

ちょうど夜中に横殴りの雨が降り、翌日の朝訪問しました。

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O様宅は角地で、半1階が鉄筋コンクリート構造で、外壁が乾式タイル貼とセラミック塗装の豪華な木造住宅でした。

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半1階の鉄筋コンクリート構造部はすべて物入れ収納となっていて、床はきれいなクッションフロアー貼りで、水が溜まっているところもありました。

天井と壁の境から数か所かなりの雨水が浸入していました。これでは、何かを収納するにしても水が溜まってしまうので、置く場所が限られてきます。

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サッシの下端ひび割れ部からも雨漏りしていました。

  • O様より修理の見積もり依頼を受けまして、今までの経緯を伺いました。

・以前工事業者に修理を依頼し施工したのですが、止まった箇所もありましたが、まだ現状雨漏りしている。
・普段の雨では問題ないが、台風とかの横殴りの雨のときにかなり漏る。

とのことで、とにかくまず雨漏りの原因を調査しました。

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外部から調査をして解ったのですが、外壁仕上げが乾式レンガ貼り(セメント系の材料で貼らずに接着剤等で貼る工法。O様宅はサイディングボード等の下地にボンドにて貼ってあると推察しました)のところが雨漏りしていることでした。

コンクリートとの境の箇所の水切りを見ますと、通常はシーリング(防水材)をしない箇所にシーリングがしてありました。(左画像赤矢印部) 
メーカー仕様ですと、この部分をシーリングでふさいでしまうと万が一壁の中に水が浸入したときに出る箇所なくなってしまうのでふさがないように注意書きしてあります。

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下端もきれいにシーリングしてあり、外部からの雨水浸入をシャットアウトしてありました。
調査のため水切りをカットしましたら、もともと通気水切り(空気が出入りするよう穴が空いている)が使用されていて、それも防水テープにてふさがれていました。
通気防水シート(白色)が確認できました。

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乾式タイル貼り外壁部は雨漏りして、セラミック外壁部は雨漏りしていないので、タイル貼りのサッシ廻り等どこからか水が浸入することが推察できました。

コンクリート部のサッシ廻りのひび割れ箇所からも浸みていました。

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O様に雨漏り原因と修理方法・工事見積もりを図面とともに提出しました。

・原因としまして、タイル貼り外壁部のサッシ廻り等どこからか雨水が浸入して、防水シートをつたわり下に落ちてきて外部への逃げ道がふさがれているので土台の下端から中に浸入してくると思われます。

・外壁のどこから浸入するのかを探すのは壁をめくらないとむずかしく、それよりも下の水切りを取替え工夫して外へ水を排出する工法を選択見積もりしました。

以上O様へ詳細に説明しまして、工事の依頼を受けました。

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まず最初にコンクリート壁のひび割れ部分の補修からかかりました。
花壇の土に埋まっているひび割れ部分をきれいに清掃して、ひび割れ部に防水材を塗りつけるために、コンクリートを1センチぐらいの幅で削りとりました。(Uカット工法といいます) 

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防水材の付着を高めるために、プライマー(接着増強剤)塗布後防水材(シーリング材)を注入しました。
シーリング材の上にエポキシ樹脂モルタル(Kモルタル)を塗り込みます。このモルタルは通常のセメントモルタルより付着力がよく、表面が固くなります。

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Kモルタル塗り後、テープにて養生し色合わせ塗料を塗りました。

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壁の補修工事完工後、次に既設土台水切りシーリング・サッシ廻りシーリングを撤去しました。

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シーリング撤去後、セーバーソーにて土台水切りをカットしました。
基礎パッキン工法(土台材の下にパッキンを飼い通気する工法)が採用されていました。
ここで雨漏りの原因が確定できました。

・土台水切りが土台に直接取り付けておらず、通気防水シートの上に取り付けてあり、どこからか上方より浸入した雨水はシートの上をつたい下に降りてきて、土台水切りの裏をくぐり基礎と土台のすきまから内部に漏水した模様です。
・よって、見積もり通りつたってきた雨水を外に吐き出すようにして、なおかつ外部より雨水が入らぬようにする工法を取らなければなりません。

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サッシ廻りのシーリングも打ちかえました。

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新規の土台水切りを取り付けるにあたり、外部からの雨水浸入を確実に止めなければなりません。それには水切りをコンクリートの天端より下げるしかありませんので、木の下地を外壁より前に出るよう取り付けました。もちろん防腐塗料もしっかり塗りこみました。

既設の土台水切りはやはり通気防水シートの上に取り付けられてましたが、シートの下に取り付けるには、下地木・タイル貼りボード・磁器タイルとで厚みがありそれなりの大きなものでないと無理でして、既製品の水切りではそれだけのサイズはなく、仕方がなかったのだと思います。

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ここから内部に入った雨水を外に出す工事となります。
工程として
・土台に防水テープを貼り、雨水の浸入を防ぎます。
・木下地の下端に加工ガルバニウム鋼板を貼ります。
・水抜きプラスチックを正面に貼ります。
・加工ガルバニウム捨て水切りを取り付けます。

捨て水切りを土台に直接取り付けて、シートからつたわってきた雨水を外に排出します。万が一捨て水切りの裏をくぐった場合は水抜きプラスチックから排出されます。このように2段構えにて対処しました。

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捨て水切りの上に木下地(この木にはドリルにて水が抜けるように穴が開いています)を取り付けて、ガルバニウム化粧水切りを取り付けました。この化粧水切りにより外部からの雨水の浸入を防ぎます。

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化粧水切りは既設の土台水切りの残り部分の下に差しこむ形となります。
捨て水切りと化粧水切りの間に空間を設けました。

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上記の空間部に雨水がたまりますので、それを逃がすために水抜きパイプを取り付けました。

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建物の南側にウッドデッキがあり、築年数が経過していてところどころ劣化していて、今回一部取替え工事も実施しました。

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デッキを解体して梁材等を補強して、天端に防水テープを貼りました。

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現地にて加工しながら組立作業を行いました。デッキ材は内地杉の防虫防腐注入材を使用しました。

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工事完工しまして、ゲリラ豪雨、台風の雨で今まであれだけの雨漏りであったのが、ピタリと止まったとO様より報告がありました。

本来なれば雨漏りの箇所を探し出しそこを修理するのが当たり前なのですが、探し出すには足場をかけて壁をめくるなりしての大工事となります。今回はそれをせず、浸入した水を外に吐き出す工法を選びました。

徹底的に雨水と対峙するか、または今回のようにいったん迎え入れて出て行ってもらうか、修理の方法はその時その時の状況から熟慮して選択することが大事であることを教えられた工事でした。




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